青色・ブルー系の発色と構造色の仕組みcolumn
構造色とは
構造色(structural coloration)は、色素とは異なり、物質の微細構造が光の波長を干渉させたり反射したりすることで生じる色のことです。
この現象は、特に動物の羽毛や鱗、昆虫の翅などで見られ、色素の影響を受けずに発色が生じます。
色素との違い
- 色素色:色素が光を吸収し、吸収しなかった波長の光を反射することで色を生み出します。例えば、赤色の色素が光の波長を吸収し、残りの波長を反射して赤色を作ります。
- 構造色:色素による吸収ではなく、物質の微細な構造が光を屈折・反射させ、干渉を引き起こして特定の波長(色)を反射します。光の反射が色に変わるので、物質の表面や構造がどれだけ精密かによって色が決まります。
構造色が生じる仕組み
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光の反射と屈折:
物質の表面に光が当たると、光が屈折(進行方向が変わる)したり、反射します。
微細な構造(例えば、鱗や羽毛の表面)が、光の波長に対して特定の角度で反射・屈折を繰り返すことにより、色が生まれます。
厚さや構造の配置が精密に調整されていることで、特定の波長の光(例えば青色)が強調されて反射され、色として目に見えます。 -
干渉:
光が微細な層や構造を通過する際、異なる層で反射された光が干渉します。この干渉によって、特定の波長の光が強く反射され、他の波長の光がキャンセルされます。
干渉の効果により、光の色(波長)は観察角度や光の入射角によって変化することがあります。これが構造色の特徴的な現象です。
ブルー系の構造色
ブルー系の色が出る理由も、光の干渉と反射が関係しています。具体的な仕組みは次の通りです。
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微細な鱗や表面構造:
魚や昆虫の鱗や羽などの表面にある微細な構造が、光を反射・屈折させます。この構造の大きさや形状が、反射される波長を選択します。
チャンナバルカのブルー系の発色は、鱗の微細な凹凸によって光を散乱させ、特定の波長(ブルー)だけを反射させる結果として現れます。 -
波長の干渉:
光の干渉によって、青い波長(約450~495nm)が強く反射され、他の波長(赤や緑)は相対的に弱くなることで、青色が強調されます。
この干渉が魚の鱗や皮膚の微細構造により、鮮やかなブルーの発色を作り出します。 -
観察角度による変化:
構造色は観察角度や光の入射角によって変わるため、見る角度によって微妙に色が変化することがあります。
例えば、チャンナバルカが光を反射するとき、角度が変わるとその発色が深みのある青から明るい青に変わることがあります。
構造色の例:チャンナバルカの場合
チャンナバルカのブルー系の発色は、この構造色によるものです。具体的には、彼らの鱗の微細な構造(おそらく微小な孔や層状の構造)が、光を反射することでブルーの光波長が強調されます。
色の変化: チャンナバルカが動く際に、光の当たり方が変化し、反射される色が少しずつ変わります。このため、観察する角度によってそのブルーの色合いが異なることがあります。
高いコントラスト: ブルー系の色は、周囲の赤やオレンジなどの暖色と対比をなすことで、より鮮やかに感じられることが多いです。
まとめ
- 構造色は、色素ではなく微細な構造が光を反射・屈折させることで発生する色です。
- チャンナバルカのブルー系の発色は、光の干渉と微細な鱗の構造によって作られる構造色です。
- 観察角度によって色が変化するため、動きや角度の変化により色が深く、また鮮やかに見えることがあります。