アジアアロワナとは about-arowana
アジアアロワナ(金龍)
金色のアロワナ(金龍)はゴールデンアロワナとも呼ばれます。神経質な種もいますが、紅龍(レッドアロワナ)ほど水質にうるさくなく、初心者でも比較的飼いやすいです。
アロワナは利口で、喜怒哀楽を表現してくれたり、主人とその他の人間を区別して認識できるのだそうです。
飼いやすく、頭の良い泳ぐ金塊。それが金龍(ゴールデンアロワナ)です。
過背金龍(マレーシアゴールデン)
過背金龍(かせきんりゅう)はマレーシアゴールデンとも呼ばれます。後述の紅尾金龍と似ていますが、背中や頭の上までしっかり金色が発現する種類のアロワナになります。背中を過ぎて金が出てくるから「過背金龍」です。このように金が発色していくことを一般に「金が巻く」と言います。実際は本当にそこまで金が巻く個体はほんの一握りで、もしもそのような個体がいれば間違いなく高額です。
性格はアジアアロワナの中で最も気難しく、デリケートな個体が多いようです。ちょっとした刺激にも敏感で、水槽内を暴れまわったり水中から飛び出してしまいやすいので注意が必要です。同種同士の混泳ハードルが高いのもこの過背金龍です。魚の性格は飼育上とても大切で、「餌をなかなか食べてくれない」「ストレスに敏感ですぐ拒食になってしまう」など悩みの発端となり得ます。過背金龍はけっこう餌を選り好みするので世話が焼ける魚かもしれません。振り回されながら次第に虜になっていく。過背金龍の魅力は見た目の美しさ以上に、飼育の奥深さにこそあります。
藍底過背金龍
藍底過背金龍(あいていかせきんりゅう)は過背金龍の仲間で、鱗が藍色のような深い青紫に発色する種です。鱗の縁を鱗框(りんかく)と言い、鱗框の部分は金色です。金色と青紫色に分けられたメタリックな光沢は、重厚感と派手さで見る者を釘付けにします。
余談ですが、日本人が好むと言われているゴッホの作品には、黄色と青色の組み合わせがよく使われています。そのような鮮やかさとは全く別物ではありますが、金色と群青色の組み合わせは飽きのこない神秘的な魅力を放ち、根強い人気があります。
高背金龍
準備中
紅尾金龍(インドネシアゴールデン)
過背金龍がマレーシア原産なのに対し、紅尾金龍(べにおきんりゅう)はインドネシアのアロワナです。こちらは過背金龍と比べ、感情表現が豊かで陽気な性格の個体が多いと言われています。こちらも年齢を重ねるにつれ、金色が深みを増して美しく仕上がっていきます。活発でよく泳ぐので、その運動量に比例してか食欲旺盛です。体型は筋肉質で過背金龍より大柄です。
金の質は過背金龍に見劣りするかもしれませんが、力強い泳ぎっぷりは飼育者を飽きさせません。
紅尾金龍も高背金龍のように、過背金龍よりリーズナブルに入手できる魚です。初心者では過背金龍との見分けがつきにくく、昔はショップに過背金龍と騙されて購入してしまった人もいるでしょう。
ただ、決して過背金龍よりランクが下ということではなく、輸入量の多さによって価格の差が生まれているわけなので、「過背金龍だから」「紅尾金龍だから」のように名前だけで愛魚を選んでしまわないようにしたいですね。
アジアアロワナ(紅龍)
金龍と二分して人気が高い赤いアジアアロワナ(紅龍)はレッドアロワナとも言います。全ての紅龍が立派で発色の良い赤色に育つわけではありませんので、将来性を見極めて個体を選別しなければいけません。既に赤く仕上がった成魚を購入すれば良いのですが、大変高額なため、大抵は幼魚から飼育します。
もちろん、その飼育自体も愛好家様の楽しみですので、餌、水換え方法、ライト、水槽内の色など各自こだわりがあります。
血統だけではなく、飼育環境も発色に影響するため、愛好家様たちの悩みは尽きないでしょう。プロショップで専門家からアドバイスを受けたり、愛好家様同士の情報交換を通じ、紅龍飼育は色々な形で楽しまれています。
血紅龍
準備中
辣椒紅龍
準備中
参考文献
- きらりきら,小林道信,「ザ・ゴールデンアロワナ 金を纏う龍魚の飼い方」,誠文堂新光社,(2008)
- 辻弘,「ザ・アロワナ(龍魚)」,誠文堂新光社,(2007)